人を動かす技術
オススメ度:★★★★☆
カーネギー先生の「人を動かす」を、デマルコ先生の「デッドライン」のように物語形式で表現したような本です。文字数が少なくすらすら読めますし、登場人物もキャラが立っているので読みやすいです。
物語は投資会社に属する主人公が、業績が低迷している家具製造会社を吸収するためにどう説得するか、という話。テーマの”人を動かす”ことは、家具会社のエグゼクティブ側の思考と、その思考を崩すための主人公側の思考に分かれます。
エグゼクティブ側の教えはわかりやすいです。
・ビジョンを持つこと。
・部下を信じて任せること。少しずつ難しい業務を任せ、成長させること。
・何かに固執せず、手放すことで得られることもあること。
・会社は部下や家族、社会の人を幸せにするためにあること。数字ではなく人が大事であること。
といったところです。で、乗っ取る側の方法は・・・ありません。ただ、エグゼクティブの大きな先導があっても、人の心を操作するのもまた困難です。その人の中にある不満や希望を気づかせてあげれば、あるいは人を動かすことができるのかもしれません。
主人公は偶然メンター(指導者、助言者)に会い、そのメンターによって自問自答することで考えを改めることができました。この本はそこが一番重要なのかもしれません。
- 作者: ボブ・バーグ,ジョン・デイビッド・マン,川村透
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2012/12/22
- メディア: 単行本
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