あーるPG - 社会人のデジタル生活

日曜プログラマになろうかなーと思った30代理系社会人の、キャリアアップや趣味(特にデジタル情報)の記録。らーめんとビールが好き。

すき家が失敗した原因は安易な「同質化」

 

 

題名:ビジネスモデルの教科書: 経営戦略を見る目と考える力を養う
オススメ度:★★★★★

内容:

この本では、典型的なビジネスモデル31種について、概要、なぜ成立するのか、実際に採用している企業、リスクなどを列挙しています。セブンイレブンの「地域ドミナント」などは非常に有名ですが、IBMの「ソリューション」、コカ・コーラの「同質化」など、なるほど!と思わせられます。


例えばすき家は「同質化」で失敗しました。


「同質化」とは競合他社の新商品を模倣して商品力の差を埋め、シェアやコスト、宣伝力など他の要素で圧倒する手法です。コカ・コーラUCCコーヒーなどのコーヒー飲料セグメントに「ジョージア」を後発投入しましたが、既存の自動販売機シェアや宣伝量で圧倒することで過半数のシェアを確保しました。つまり業界トップシェアの企業が取る手法です。需要調査がすでに終わっている商品コンセプトを模倣するためリスクが少なく、競合の芽を摘めるというメリットがあります。


昨年、業界トップだったすき家は、吉野家の大ヒット商品「牛すき鍋膳」に対抗するため、「牛すき鍋定食」を投入しました。これは「同質化」のセオリー通りです。ただしすき家は「同質化」のポイントを抑えてはいなかったのです。それは技術力です。


吉野家は手間のかかるオペレーションを、食器等の研究により効率化し、やっとのことでサービスを提供できました。それをすき家は軽視し、既存の環境、オペレーションで提供してしまったため、すき家のウリであるワンオペとの相性が最悪で、店舗営業すらままならない事態に陥ってしまいました。「同質化」を仕掛けるには、同等のサービスを提供できるだけの技術力を保持していないと成り立たないという良い例です。

取り上げられているビジネスモデル

<顧客セグメント.顧客関係>

#01.地域ドミナント
#02.クリームスキミング
#03.特定市場の支配
#04.グローバル化
#05.顧客ライフサイクルマネジメント
#06.顧客の購買代理
#07.プラットフォーム

<提供価値>

#08.ソリューション
#09.同質化
#10.アンバンドリング
#11.デファクトスタンダード
#12.ブルーオーシャン

<価格/収入構造>

#13.レーザーブレード
#14.フリー
#15.敵の収益源の破壊

<ビジネスシステム>

#16.チャネル関係性の利用
#17.ダイレクト
#18.サプライチェーン種別の変更
#19.機能外販
#20.リソース先制
#21.マクドナルド化
#22.提携先のレバレッジ
#23.強者連合

<コーポレートレベル>

#24.資源再配分の加速
#25.同業との統合
#26.周辺産業との統合
#27.ブランド買収.再生
#28.川下への進出
#29.川上統合によるブラックボックス
#30.中立性.専属性のマネジメント
#31.レバレッジドバイアウト

感想

ほとんどの人はトップダウンでビジネスモデルを指示できる立場ではないとは思います。しかし、自分が行っている仕事がどのビジネスモデルを採用しているか、そのリスクはどこか、他のビジネスモデルを採用できないかを考えると、非常に有効です。自分の裁量が多くなってきた人にはぜひ読んでほしいです。


電子書籍(BOOK☆WALKER)

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